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分割(前後2分割)・首開口・後加工穴(目など)

Q: 外装を前後に分割したり、首や目の開口部を作ったりする際、設計変更に強いデータを構築するための基本的な考え方は何ですか?

A: 最も重要なのは、**「分割面や開口部を、サーフェスの形状に直接依存させず、独立した基準(平面・軸・点)で管理する」**ことです。これにより、外装の肉付けや微調整を行っても、分割ラインや穴の位置が崩れず、内部機構の設計変更に合わせて素早く追従できるデータ構造(パラメトリックに近い運用)が可能になります。

前後2分割と合わせ面(フランジ)の設計

Q: 外装を前後のパーツに2分割する際、組み立てやすさとデータの安定性を両立させるための「パーティングライン(分割線)」の決め方は?

A: 分割面は、外観の美しさに加え、**「組付けやすさ」と「3Dプリントの成功率」**を最優先に決定します。

  • 決定基準の優先順位:
    1. メンテナンス性: 内部のネジ締め、配線、バッテリー交換などの作業を妨げない位置か。
    2. プリント品質: 顔の正面などにサポート材が集中せず、積層による歪みが目立ちにくい配置か。
    3. 意匠性: 分割ラインがデザイン上の境界線(パネルライン等)として自然に見えるか。
  • フランジ(合わせ面)の作成: パーツ同士を単に突き合わせるのではなく、必ず内側に 「フランジ(平面の段差)」 を設けます。フランジを設けることで、ダボ穴(位置決めピン)やマグネット、ネジ固定ボスを安定して配置でき、組付け精度が飛躍的に向上します。

首の大開口と強度の両立

Q: 首のように強度が求められる大きな開口部を作る際、破損を防ぐための補強の考え方と、Rhinoでの標準的な作成フローを教えてください。

A: 大きな開口部は応力が集中しやすいため、**「縁(エッジ)の肉厚補強」**が不可欠です。

  • 補強のポイント: 開口部の縁(断面)の肉厚を通常部より厚く(例:2.0〜3.0mm以上)設定し、内側にリング状の補強リブ(フランジ)を設けることで、プリント中の歪みや使用時の割れを防止します。
  • Rhinoでの標準手順:
    1. 輪郭の定義: InterpCrv(曲線)や Circle(円)で開口の基準となる輪郭を描きます。
    2. カッターの作成: ExtrudeCrv で切り欠き用のサーフェス(カッター)を押し出します。
    3. 切り抜き: BooleanDifference(ブーリアン演算)で本体を切り抜きます。
    4. 縁の構築: 切り口の曲線に対し、OffsetSrf(オフセット)や Loft(ロフト)を用いて、補強用のフランジ面を生成します。

目などの後加工穴の基準管理

Q: 目の穴のように、内部機構との位置関係で微調整が発生しやすい部位を、後から簡単に修正できるように設計するコツはありますか?

A: シェルの形状を直接いじるのではなく、**「基準点(ランドマーク)」と「投影用のカッター曲線」**による管理を徹底してください。

  • 基準の構築方法: 正中面や目の高さに合わせた基準平面(CPlane)を設定し、そこに目の中心となる Point(点)を配置します。
  • 変更への柔軟性: 「穴あけ」の工程をモデリングの最終段階に持ってくることで、外装のシルエットを多少変更しても、基準点に紐付いたカッターで常に正しい位置に穴を開け直すことができます。
  • 製造上の注意点: 穴を開けた直後のエッジは鋭利で脆いため、プリント後の破損を防ぐよう、周囲の肉厚をあらかじめ十分に確保しておくことが重要です。

分割・開口の品質チェックリスト

Q: 分割・開口のモデリングが終わった段階で、製造(プリント)や組み立て時のトラブルを未然に防ぐための「最終チェックポイント」は何ですか?

A: 以下の4項目を確認し、次の詳細設計工程に進みます。

  • [ ] 作業スペースの確保: 分割面のフランジが、内部のモーターや配線の取り付け作業を邪魔していないか。
  • [ ] フランジの平面性: 合わせ面が十分に平坦であり、マグネットやネジボスが安定して配置できるか。
  • [ ] 開口部の縁の強度: 首などの大きな穴の縁が薄くなりすぎたおらず、指で押しても撓まない剛性があるか。
  • [ ] 基準の追従性: 管理用の基準点を動かした際、それに連動して穴あけ用のカッターが正しく動くか。

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