Blenderのメッシュ(.blend)→ Rhinoへ(安全なデータ受け渡し)
Q: Blenderで作成したメッシュデータをRhinoに持ち込んで設計を続けたい場合、どのような手順でファイル形式を選べばよいですか?
A: Blenderのネイティブ形式(.blend)はRhinoで直接開けないため、汎用的なメッシュ形式に書き出して受け渡す必要があります。
| 形式 | 推奨度 | 適するケース | 注意点 |
|---|---|---|---|
| OBJ (Wavefront) | 強く推奨 | Rhinoでの読み込みトラブルを最小化して「参照メッシュ」として使いたい | 受け渡し用途なら最優先。法線の受け渡しも安定しやすい |
| FBX | 条件付き | 複数オブジェクトを個別に扱いたい / 親子関係(階層)を維持したい | ワークフロー・バージョン差で挙動が揺れることがある |
| STL | 非推奨(設計途中) | 3Dプリント“最終出力”として渡す | 単位情報が欠落しやすく、設計途中の受け渡しには不向き |
- 運用の目的: Blenderでの自由な造形結果を、Rhino側で「正確な寸法を持つ再構築のための参照(ガイド)」として正しく表示させることを目指します。
単位とスケールの不一致を防ぐ設定
Q: Blenderからインポートしたモデルが、Rhino上で想定外のサイズ(極端に大きい・小さい)になってしまう現象を防ぐための設定は何ですか?
A: Blender側で 「単位系をmmに揃える」 ことと、書き出し直前に 「トランスフォーム(拡大縮小)を確定させる」 作業が不可欠です。
- Scene Unitsの設定: Blenderのプロパティパネル(Scene)で、Unit Systemを
Metric、LengthをMillimeters、Unit Scaleを0.001に設定します。 - Apply Transformation(重要): 書き出しの直前に、対象オブジェクトを選択して
Ctrl+A>All Transformsを実行します。これにより、Blender内で行った拡大縮小が「実寸」としてオブジェクトデータに焼き付けられ、Rhinoでのスケール異常を防止できます。 - Rhino側の準備: Rhino側でも
Unitsコマンドを実行し、ドキュメント単位がmmになっていることを確認してからインポートしてください。
推奨エクスポート設定とインポート後のチェック
Q: Blenderから書き出す際の推奨オプション設定と、Rhinoで読み込んだ直後に必ず行うべき「データの健全性チェック」の手順を教えてください。
A: データの破損を防ぐため、以下の設定とチェック手順を「型」として実施してください。
Blender側のエクスポート設定 (OBJの場合)
| オプション | 推奨値 | 意図 |
|---|---|---|
| Selection Only | ON | シーン全体ではなく、選択したものだけを書き出す |
| Apply Modifiers | ON | サブディビジョン等の変形を確定してから出す |
| Include Normals | ON | 法線(表裏)情報を正しく受け渡す |
| Scale | 1.0 | 単位を揃えていれば1.0固定(ここで倍率調整しない) |
Rhino側のインポート・チェック項目
| チェック | コマンド例 | 何を確認するか |
|---|---|---|
| 寸法の検証 | BoundingBox / Distance | mm単位で想定通り(例:頭幅150mm等)になっているか |
| メッシュの診断 | CheckMesh / ShowEdges | 重大なエラーの有無、Naked Edges(穴)の位置 |
| 法線の統一 | UnifyMeshNormals | 黒ずみ・陰影の乱れがないか(表裏が揃っているか) |
インポート後のワークフロー
Q: 無事にメッシュをRhinoにインポートした後、それを活用して「製造可能なモデル」へと効率的に作り替えていくためのワークフローは?
A: インポートしたメッシュはそのままでは精密な製造用データ(NURBS/ソリッド)ではないため、以下のいずれかのルートで「再構築」を行います。
| ルート | 向いているケース | 典型手順 |
|---|---|---|
| A:SubDで再構築 | 形状を活かしつつ有機的に調整したい | QuadRemesh でトポロジ整理 → SubD化 → エッジ/面の流れを整える |
| B:NURBSサーフェスで再構築 | 機構接合など高い寸法精度が必要 | 参照メッシュをロック → 断面をなぞって曲線化 → ロフト/スウィープ等でサーフェス構築 |